コンテナハウスの断熱材

コンテナハウスはオシャレ&低予算なのが魅力的!でも‥ボディーが「鉄」で覆われたコンテナハウスの断熱性能は大丈夫?と心配する方もおられるかもしれません。

というわけで今回は、コンテナハウスの断熱材とそれを使用して行う断熱対策について紹介していきます。コンテナハウスで夏も冬も快適に過ごしたい!と思っている方は参考にしてみてください。

 

コンテナハウスにおける断熱対策の必要性

コンテナハウスにおける断熱対策は非常に重要です。ご存じのようにコンテナハウスは熱伝導率の高い金属で覆われているため、何もしなければ、外気の影響をダイレクトに受けて、夏は暑く冬は寒いという状態になります。

ただし、コンテナハウスだけが特別に断熱性が低いわけではありません。建築用のコンテナハウスの構造は「重量鉄骨造」であり、外観的なスタイルとしてコンテナハウスの体裁をとっていますが、中身の構造は、重量鉄骨造の家やマンションと何ら変わりません。ですからこれらの建物と同じように、適切な断熱材を使用して断熱工事を行えば、コンテナハウスでも断熱性を高めて年中快適な住空間をつくれます。

そして、コンテナハウスで断熱工事を行う際も、他の重量鉄骨の家で断熱対策を行う場合と同様、重量鉄骨に適した断熱材を使用します。

 

コンテナハウスの断熱材とは?

前述のとおり、コンテナハウスの構造は「重量鉄骨造」です。断熱材にはさまざまな種類がありますが、重量鉄骨造では、グラスウール、ウレタンフォーム、発泡ポリウレタンフォーム、外装断熱パネルなどの材料を使用します。

それぞれ、グラスウールは無機繊維系、ウレタンフォームと発泡ポリウレタンフォームは発泡プラスチック系に属し、外装断熱パネルは‶金属断熱サンドイッチパネル"と呼ばれる鋼板で断熱材を挟んだ外壁材です。コンテナハウスではこれらの断熱材を使用し、それぞれの施工法に従って適切に断熱工事を行います。

コンテナハウスの断熱工事 (暑さ・寒さ対策)

コンテナハウスで夏も冬も快適に過ごすための断熱工事の方法としては、以下の4つが挙げられます。

  • 内断熱
  • 発泡ポリウレタンフォームによる吹付断熱
  • 外壁断熱

 

それぞれの施工で断熱材がどのように使用され、断熱工事が行われるのか、特徴やメリット・デメリットを解説します。

内断熱

内断熱は、断熱工事の中でもよく知られたメジャーな方法です。多くの工事会社がこの工法を採用しており、ノウハウが確立されています。施工方法としては、建物の内側で、壁の中や柱と筋交いの間などに断熱材を充填し断熱層を形成します。建築用コンテナの内断熱で使用する断熱材は、グラスウールとウレタンフォームです。

これらの断熱材を用いたコンテナハウスの内断熱は、断熱性能だけでなく経済性にも優れています。外断熱と比較しても工事費が安く抑えられるほか、ほとんどの断熱材を使用できるため、コストダウンが図りやすいのです。

一方、湿気がたまりやすい、結露が発生しやすいなどのデメリットもあります。内断熱のみにこだわるより、部屋の特性に合わせて外壁断熱と併用するのが効果的です。

発泡ポリウレタンフォームによる吹付断熱

吹付断熱は文字通り、建物の躯体(構造体)に断熱材を直接吹き付ける施工法です。コンテナハウスの断熱工事においては、発泡プラスチック系の「発泡ポリウレタンフォーム」を専用のスプレーフォームガンで内壁に直接吹き付けて断熱します。

この方法は断熱性能に最も優れた施工法であり、気密性を高めることができ、かつ内断熱の欠点である結露の心配がなくなります。一方、小規模の建物でこの方法を採用する場合、コストが割高になってしまいます。

発泡ポリウレタンフォームによる吹付断熱は気密性の高さが特徴です。多少費用が高くなっても、細部までしっかり断熱対策をしたい場合におすすめします。

外壁断熱

外壁断熱は、文字通り建物の外壁に断熱材を密着させる方法です。外壁仕上げ材(外装パネル)の内側に断熱材を貼ることで断熱層を形成することができます。外側を断熱材ですっぽり覆う工法のため、結露が発生しにくく、断熱や気密処理が容易になるのがメリットです。

一方、シロアリなど害虫被害への懸念があるほか、施工コストが高くなる可能性もあります。何より、外側が断熱仕様の外装パネルで覆われてしまうため、コンテナの特徴的な外観が見えなくなってしまうのがデメリットでしょう。個性的な外観をアピールするより、断熱性能の向上を優先したい場合におすすめな工法です。

内断熱×外壁断熱

内断熱×外壁断熱は、内断熱と外断熱を組み合わせたハイブリッド工法です。建物の外側に断熱材を設置して施工する一方、建物の内側(壁内)にもやはり断熱材を設置して、建物の外と内の両面からダブル断熱工事を行います。

ダブル断熱工法は、内断熱と外断熱それぞれのメリットを享受できるため、断熱性はもちろん、結露防止効果、防音効果、耐久性、省エネ効果など多くの利点が得られます。一方、単独の工法に比べて工数や工期が長くなるため、手間やコストが高くなるデメリットも無視できません。

手間や費用が高くなっても、永く健康&快適に暮らせるコンテナハウスが欲しいと考える場合に適した断熱工事です。

断熱材・工法別に断熱性能を比較

上述したように、コンテナハウスの断熱工事には、「内断熱」「吹付断熱(発泡ポリウレタンフォーム)」「外壁断熱」「内断熱×外壁断熱」の4つがあります。まず、単独の工法で断熱性能の優劣を比較した場合、以下のようになります。

  1. 発泡ポリウレタンフォームによる吹付断熱
  2. 外壁断熱
  3. 内断熱

最上位は発泡ポリウレタンフォームの吹付断熱、次に外壁断熱、内断熱と続きます。断熱のクオリティ比較はこの通りですが、吹付断熱と外壁断熱は相対的にコスト高になりやすいこと、その一方、内断熱はコストダウンが図りやすい点も見過ごすことはできません。また、内断熱は多くの工事会社が採用している工法であり、断熱性能に関しても十分なクオリティが得られることが伺えます。

なお、断熱性能とコストは工法を組み合わせることで高くなっていくことを、知っておいてください。

DIYでも断熱材の施工ができる?

コンテナハウスにおけるハイクオリティな断熱施工はプロに任せるのが一般的ですが、DIY(セルフ)による施工もできます。例えば、コンテナハウスの内断熱に使用するグラスウール等の断熱材は、ホームセンターでも販売されていますから、それらを自分で購入して施工することは十分可能でしょう。

ただし、安全確実にキレイに仕上げたいと考えるなら、プロの職人さんに依頼するのがベストです。経験豊富なプロの職人に任せれば、決められた予算の範囲で丁寧かつキレイに仕上げることができます。

状況に合った最適な断熱対策を!

 

専門の施工業者、DIYによるセルフ施工、いずれを選択する場合でも、コンテナハウスの断熱工事は「状況に合った最適な方法」で行う必要があります。実際にコンテナハウスを設置する場所の気候や天候、気温、湿度、日当たり、外観デザインや予算との兼ね合いも考慮しながら、総合的に判断し、適切な断熱材と施工を行うことが大切です。

上記の点を考えると、やはり、コンテナハウスの断熱工事はDIYではなく、個々の住まいに合った断熱方法を考えられる専門業者に相談して行うのがベストでしょう。

まとめ

 

コンテナハウスの断熱材には、グラスウール、発泡ポリウレタンフォーム、外装断熱パネルといったものを使用します。採用する工法によって使用する断熱材が違ってくるほか、断熱性能の高さやコストも変わってきますので、断熱工事を実施する際は事前に確認しておくことをおすすめします。

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